2008年2月16日土曜日

和紙で折り上げた五段雛!












2月25日(土)より、雛祭りのイベントとして和紙で折り上げられた手作り五段雛を店内展示します。
こちらの雛人形は、長年土瑠茶にコーヒーを飲みに来てくださる安永さまのお宝品です。日本古来から伝わる伝統の和紙で折られた立派な雛人形ですよ。「たくさんの人に和紙で作られた雛人形を見て欲しい」とのお申し出をいただき、今回の展示会が実現しました!30年以上前に作られたにもかかわらず、色も褪せず形も崩れていないんですよ。和紙の凛とした美しさが漂う雛人形です。ぜひこの機会にご覧ください♪
以下、安永さまから皆さまへのメッセージです。
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「折り紙の雛」への思い入れ                   安永耕二
私は、中学生の頃に母親の和裁を見て、かさ張らない着物のたたみかたに感心した記憶があります。以来、伝統的な日本文化の中に「折る」「たたむ」ことで実用的で美しいモノが多数あることを知るようになりました。当時は書籍も少なく、古典的な折り紙ばかりを折っていました。

結婚して子供達が2〜4歳になった1975年頃、日本折り紙協会が季刊紙として「おりがみ」の刊行や、創作作家が作品集を出版し始めました。我が家も幾冊かの書籍を購入し子供達と折り始め、家中が折り紙の山になってしまいました。

そんなある時、妻が書店で河合豊彰氏の「折り紙の雛」を見つけました。早速、購入して生まれたばかりの娘の為に「手作りの五段雛」を作りはじめ、足かけ3年かけてようやく完成しました。子供向けのやさしい折り紙の雛とは全く異なった創作であり、まさに「和紙の雛人形」です。
我が家はこの「折り紙の雛」を毎年飾り、子供達もおりがみ雛を折って、みんなで楽しみました。
今でも虫干しを兼ねて時々飾っています。写真の右大臣ですが、着物は和紙を5枚重ねて折り、別に折った袴と張り合わせてあります。又、弓、矢、帽子は小さな和紙で折ってあります。高さは15㎝くらい。全景にありますが、右近の橘・左近の桜は折り紙ならではの抽象化された作品です。 15点+小物を全部折るにはかなりの根気が必要です。河合豊彰氏の創作力に驚嘆すると共に、心から敬意を表する次第です。
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